自動車業界は、さまざまな内部および外部要因により、大きな変革期を迎えています。これにより、メーカーや販売店は、顧客との関わり方や、顧客からの受注をいかに短期間で決めてもらうといった点で、新たな難題に直面しています。シカゴオートショーのような自動車の展示会は、消費者が手軽にリサーチを行えるワンストップの場を提供しています。今後3年以内に自動車購入を検討しているアメリカの消費者の16%が展示会で調査を行う予定であることから、こうしたイベントは、特に短期的な購入意欲が高い若年層を含む消費者にリーチする効果的な機会となります。
以下は、2024年のオートショーから得られた3つの重要なポイントです。
1. メーカーは自動車の枠を超えて
メーカー認知度を向上させ、消費者の購買検討を促すため、自動車メーカーは自動車そのもの以外の分野にも取り組みを拡大することが必要です。 これには、直接的に購入を促すものではないものの、後々の購買検討に影響を与える可能性がある、ブランド構築の取り組みも含まれます。 たとえば、特にアメリカの若い消費者は、環境意識の高い自動車メーカーに好意的な姿勢が顕著です。こうした取り組みをアピールするメーカーは、ポジティブなイメージを構築することができ、これは、消費者がどのメーカーから購入するかを慎重に検討するようになっている今、特に重要です。
SUBARUは、シカゴオートショーで国立公園を模したインタラクティブな展示を行い、「自動車会社以上の存在(More Than a Car Company)」という位置づけを打ち出しました。さらに、同社は動物福祉への取り組みを示すために、ショーで定期的にペットの里親探しイベントを開催するなどの活動も行っています。
2. ハイブリッド車と電気自動車が主役に
ミンテルの最近のデータによると、今後3年以内に自動車の購入を検討しているアメリカの消費者の3分の2が、次の車としてハイブリッド車や電気自動車を選ぶことに前向きであることが示されています。この関心に応え、自動車メーカーは潜在的な購入者に対して、こうしたタイプの車をアピールし、認知度を高め、購入の検討を促しています。しかし、こうした車への関心の高まりの一方で、充電の際の利便性については依然として大きな懸念があり、半数以上の消費者が、近隣の充電ステーションへのアクセスを不安視しています。
こうした懸念に対処するため、Volta社などの企業は、シカゴオートショーで主導的な役割を果たし、自動車メーカーのパートナー企業や充電ステーションの所在地を示す地図を含むインタラクティブな展示を行い、来場者の啓蒙に努めました。さらに、さまざまなメーカーが、家庭用充電ソリューションや設置費用についての情報を提供し、充電アクセスに関する懸念を軽減する取組みを行いました。
3. 代替モビリティの登場
ミンテルの最近の調査によると、アメリカの18歳から44歳までの消費者のうち約2割が、今後1年以内に自転車、スクーター、原付などの個人用移動車両の購入を検討しています。 これらの代替モビリティは自家用車の利用に取って代わることはないものの、自動車を補完する移動手段として注目されています。自動車メーカーは、代替モビリティに対する消費者の関心が高まっていることを認識しつつあります。ホンダはシカゴオートショーで電動スクーター「Motocompact」を発表し、スーツケースほどの大きさのコンパクトなスクーターを小さなコースで試乗する機会を来場者に提供しました。
ミンテルの見解
自動車ショーは、自動車の価格や供給に関する課題を抱える市場において、引き続き消費者にとって貴重な情報源であり続けるでしょう。自動車メーカーが電動車の導入を進める中、メーカーがこうしたイベントを活用して認知度を高め、消費者へ情報を提供し、購買決定に影響を与えることが不可欠です。今後は、購入者が購入する商品や支援する企業についてより意識的になる中で、メーカーが自動車以外の分野でも好ましい印象を与え、具体的な成果を示すことが重要になるでしょう。
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